ガスのカートリッジのガス組成は要確認

OD缶もCB缶といったガスストーブに使うガスカートリッジは、メーカーが、燃料の成分を変えて高出力化したCB缶や、CB缶と同じ燃料にして低価格化したOD缶を販売しえいるので、OD缶ならどれでも同じだろうとか、CB缶なら寒さに強いだろうとか決めめつけると失敗します。

ガスカートリッジは、カートリッジの形状によってOD缶とCB缶の2種類があり、缶の中に入っている燃料の成分によって、ノーマルタイプ、ハイパワー・オールシーズンの2タイプがあるので、ガスカートリッジは4種類に分かれます

ノーマルタイプ
ハイパワー
オールシーズンタイプ
CB缶
夏場の低山、平地用
夏以外もある程度対応できる
製品によって低温耐性に差がある
OD缶
夏以外も使える製品が多い
製品によって低温耐性に差がある
夏以外でも使える
低温への対応力は製品ごとに異なる

ハイパワータイプでも、製品によって低温への対応力は製品毎にバラバラですし、OD缶の中には夏場以外は出力が不足するCB缶と同レベルの製品もあれば冬でも使えるセインもあります。

ガスカートリッジを買う時は、缶の形状(OD缶かCB缶か)やタイプ(ノーマルかハイパワーか)だけで選ばずに、燃料の成分の違いを把握した上で、成分を確認してから買うと無難です。


CB缶の選び方

10度以上の気温で使うならどのCB缶を選んでも大丈夫です。
10度以下で使うならハイパワータイプです

一般的にはCB缶はブタン100%です。
ブタンは -0.5度を下回ると液体のままで、ガス化しません。
ガスにならないので、缶から出てこず火がつきません。
-0.5度以上でも10度を下回る気温になると火力不足を感じるようになります。
連続使用していると気化熱で燃料の温度がドンドン下がっていくので、10℃以上での使用を多くのメーカーが推奨しています

10度を下回るなら、低温への対応力と出力アップをしたハイパワータイプのCB缶の出番です。
ハイパワータイプはアウトドアショップでしか売っていないので、入手性はOD缶並みになってしまいますが、値段は1本300円前後とOD缶より安価です。

ハイパワータイプのCB缶の選び方

ハイパワータイプのCB缶はメーカーによって性能が大きく異なります。
中に入れている燃料の種類がメーカーによって異なるためです
燃料には、
  1. ブタン+イソブタン
  2. ブタン+プロパン
の2タイプがあります。
低温耐性や高出力ならプロパンが入っているCB缶です

ガス化する温度がー42.1度のプロパンのほうが、ガス化温度が-11.7のイソブタンよりハイパワーです。
プロパンのほうがより低温でも気化するし、同じ温度ならより沢山気化するからです。
ブタンがガス化するの温度が-0.5度なので、低温には弱い燃料です。

プロパンと明示されている製品がプロパン入り


LPG(液化ブタン・プロパン混合)LPG(液化ブタン・液化プロパン)などと表示されていればプロパンが明示されていればプロパン入りです

LPガスはプロパンやブタンなどの比較的液化しやすいガスの総称です。
成分表示がLPガスやLPGとなっていてもプロパンが入っているとは限りません

「可燃性ガス」や「LPG」、「LPガス」などとなっていて、具体的な表示が無い場合は、ブタン100%の場合がほとんどです。


マイクロレギュレータで低温耐性アップ

OD缶と同じプロパンが入っているとはえ、CB缶では、OD缶ほどプロパンの比率が高くできません。そのため、同じプロパン入りでも、プロパンがたっぷり入ったOD缶ほどガスの出が良くありません。

これを解消し、低温耐性をさらに向上させるなら、マイクロレギュレータを使っているストーブが有効です。


マイクロレギュレータは、ガス化した燃料の通り道を広く大きく開けることができるガス栓です。
普通のガス栓より通り道を広くできるので、燃料がガス化する勢いが弱くなった低温環境でも、ガスをより多く通すことで火力を防ぎます。


ただし、ブタンだけしか入っていいないノーマルタイプのCB缶を使っていると、0度を下回る環境では全くガス化しないので、マイクロレギュレータでも火がつきません。

プロパン入りのCB缶とマイクロレギュレーターのコンビが低温には有効です。

OD缶の選び方

OD缶には、プロパンが入っていることが多いので、低温に強いと言われていますが、プロパンが入っていないOD缶もあります。
OD缶の燃料は4タイプ分類できます

  1. ブタン
  2. ブタン+イソブタン
  3. ブタン+イソブタン++プロパン
  4. ブタン+プロパン

ブタンだけのOD缶は、ノーマルタイプのCB缶と同じ燃料なんので、低温に弱いOD缶です。

低温耐性は気にせず、とにかく安価なOD缶が必要ならブタンのみOD缶です
低温耐性や高出力が必要ならプロパンが入っているCB缶です

同じプロパン入りでも、OD缶のほうがCB缶より有利

CB缶でもプロパン入りのCB缶がありますが、丈夫なOD缶のほうがプロパンを多く配合することができるので、CB缶より高火力で低温い強い燃料缶にすることができます。

CB缶は蓋の部分、筒の部分、底の部分の3パーツ、OD缶はボディの部分と底の部分の2パーツでできていて、かしめている(接合している)部分の少ないOD缶の方が丈夫にできています。
缶の鉄も厚いので、簡易 穴を開けて ゴミ出しする時は苦労します。

極低温での使用なら液出し

OD缶を上限反対に置いて、燃料を液体のまま下から取り出して燃やす「液出し」(倒立式燃料供給方式)と言われる方式のガスストーブもあります。
液出しは、ガス化した燃料を上から取り出すのではなくなく、液体のままの燃料を下から取り出すので、気化させる必要く低温には強い構造です。
さらに、気化しやすいプロパンだけ先に気化してしまい、ブタンだけが残ってしまうことも回避できて魅力的な構造でもあります。
しかし、ガス缶の倒立使用は日本では禁止らしく「液出し」タイプのガスストーブは、国内では発売されていません。しかし、オプティマス ベガ ( Optimus Vega) ストーブとか、Bulin社 大火力6800W 強力 シングル ガス バーナーなどの液出しストーブは、輸入品としてネットで買えます。です。

OD缶用とバーナーをチューブで接続するOD缶用の分離式ストーブなら、OD缶を逆さにすれば液出しができそうですが、液出し非対応の機器え液出しは危険な香りがします。
液出し用アダプターなども販売されていますが、これも危険な香りがします、根拠ありあせんが。

ガソリンのストーブ

液出し以外で、-10度を下回る環境で使用するなら、ガソリンを燃料とするストーブの出番です。
CB缶はもちろん、OD缶を使うストーブでもガソリンストーブの低温耐性はありません。
燃料もOD缶やCB缶より割安です

ガソリンストーブの扱いは、OD缶やCB缶より面倒

ガソリンストーブを点火する前には、ポンピングという圧力をかける作業が不可欠です。プレヒート(予熱)が必要なタイプもあります。
整備の手間もかかります。リュブリカントという潤滑油をさす、ポンプカップやジェネレーターを交換するなどのメンテナスが必要です

ストーブと同じメーカーの燃料缶の使用を推奨

同じメーカーのガスカートリッジを使ってください。とメーカーは言っています。その主な理由は

  • ガスの配合が違うと本来のスペック通りの火力にならない場合がある
  • 別メーカーを使っていると保証の対象にならないことがある
  • 接続がうまくいかずに火が付かなかったり、ガス漏れしてしまうなどの危険性がある
などです。