
Heidenau K60 Scoutで7712km走りました。
固くて、グリップ感希薄で、ちょっと振動あるけれど、オンロードもオフロードも難なく走るし、長距離ツーリングでも使える耐久性のあるタイヤ
でした。
バイクは2018年のBMW F700GSです。
耐久性良好

3週間で7712kmを走りましたが、まだもう少しつかえそうな感じでした。
8000㎞くらいまでの長距離ツーリングでも、途中タイヤ交換不要で走り続けられる耐久性があります。
200kmではヒゲもとれない
新品から220km走ってもセンター部分のヒゲが未だ残っています。新品のようでした。
ゴムが固く、摩耗に強いのだろうと思います。
粘るようなグリップ感は無いけれど、減りません
2992キロ走った後のタイヤの状態

2992km走行後も、K60 タイヤは健全な状態でした。
スリップマークは出てこないし、溝もしっかりしているし、タイヤ表面が荒れてもいません
7712キロ走った後のタイヤの状態
後輪

ミゾが一部消滅している
真ん中が減って平らにもなってきてる
小さなヒビや、ミゾの淵が崩れても居る所もある
真ん中が減って、断面が扇型でなく、台形ぽくなっている
制限速度130km/hの直線ばかりの道路を1700Kmほど走っていることが台形になってしまった原因だと思われます
スリップマークが完全に出ているわけではありませんが、そろそです。
前輪
ミゾが消えてはいないものの、ミクロなヒビや荒れがある
使用感
新品でもオンロードのグリップ感の強いタイヤではないので、7700km走ったタイヤで走っていても、グリップが無くなったようには感じません。まだ走れる感じです。
使用限界は1万くらいか
K60の寿命は、1万キロくらいだと思います。
今回のように直線が多い制限速度130km/hのオンロードを長距離走るルートだと、8000km程度で交換したほうが良いかもしれません。
7712㎞うち1600㎞は、制限速度130㎞/hのほとんど直線のハイウエイ、約3000㎞は制限速度110km/hでしたので、タイヤの真ん中の摩耗が多かったかもしれません。
制限時速130kmの道路の長距離走行などがなく、巡航速度を時速110キロくらいに抑えれば、寿命は長くなると思います
オンロード
7000㎞ほどはオンロードでした。
グリップ
ネットリ路面に張り付くようなグリップ感が無く、粘り気の無い硬いゴムな感じです
スポーツタイプのロードタイヤのように、倒しても路面に張り付いてくれる気がしせん。
初日は、120キロでバンクしていくと、前輪のグリップを信じ切れない感じでした。
高速でクルージングが出来ないわけじゃないけど、安心感がなく、グリップ気にしながら走っている感じになっていました。
慣れてくれば、気にならなくなりましたが、ワインディングで思いっきり突っ込んだりはしませんでした。
温度変化に強い
気温0度のJyndabyneの山から、気温37度のRed Centerまで温度差が37度ある環境で走りました。
気温0度での走り出しも、37度の焼ける路面でも、グリップ感があまり変わりません。
もともと、グリップ感が高いタイヤではないので、低温でグリップ感が悪化する感じがあまりありません。
熱で柔らかくなってグリップするタイヤではないのだろうと思います。
初日の印象
シドニーからハイウェイを幹線道路を200㎞ほど走った最初の印象は
- 固いタイヤ
- ネットリ路面に張り付くようなグリップ感が無く、粘り気の無い硬いゴムな感じ
でした。
スリップするわけではないですが、バンクしていくのは不安な感じでした。
フロントは、浮いているような感じもしまた。
2,3日走って慣れたら気にならなくなりましたが、タイヤのグリップ力限界を試してみる気分にはなりませんでした。
サスペンションでの違い
BMW F700GSには、サスペンション設定が、COMFORT、NORMAL、SPORTSの3種類があります。
COMFORTでHeidenau K60 Scoutだと、グリップ感がさらに希薄に感じました。
SPORTSだと、固すぎて路面に追随せず跳ねるような感じがしました。
結局、COMFORT、SPORTSは使わず、ほぼずっとNORMALで走っていました。
Heidenau K60 Scoutの走り心地は、サスペンションにも大きく左右されると思います。
ハンドルが振動
70から80km/hで走っていると、ゆらゆらとハンドルが揺れます。
120km/hくらいで巡航していると、前のタイアが振動していて、ハンドルが電池が切れかかった電動歯ブラシのように微妙に振動しました。
80キロ前後のゆらゆらしたハンドルの振れとは違い、高周波振動です。
120km/h前後でのこの振動は、数日でこの揺れは気づかなくなりました。タイヤの減りと関係しているのかもしれません。
少し周期の長い80km/h前後でのゆれは7700キロ走った最後までありました。
慣れたら、ハンドルゆらゆらしても気持ち悪く感じなくなりませんでした。
慣れればOK
ハンドルの揺れと、希薄なグリップ感に慣れれば、K60は、130km/hは平気、150km/hでもいけます。
ハンドルの振動も、振動するものだと納得してしまえばどうという事はありません。
120km/hを超えるとエンジンの振動のほうが気になります。
BMW F700GSだと、150km/hを超えると、風圧やエンジンの振動などが限界のように感じました。
ダートの印象
たいていのダートは、Heidenau K60 Scoutで大丈夫だと思いました。
土の山道の印象

土が多い山道のダートを100㎞を走りました。JINDABYNEからLakes Entranceに向かうC608です。
埋まっている岩の表面が露出しいたり、砂利があったりする土のダートです。深くえぐれた轍や、細かい砂はありません。
K60は滑りにくいタイヤだと感じました。
横ズレ無いし、多少のバンクも踏ん張っくれるます。
もちろん滑らせれば滑ります。
ドンとトルクかけるとリアがスリップしてくれます。
リアが流れても、どこまでも流れて行くことはない
フロントはラフにブレーキするとABSがあっても滑ります。
荒れた砂まみれのダート
砂の多めの荒れたダートを480㎞走りました。Oodnadatta Trackです。
砂利と土を固めた道が、四輪で荒れて波状になったり、轍がえぐれていたりする路面です。砂をまぶしたような区間や、きめ細かな砂の吹き溜まりが随所にあったりするダートです。
滑る
固い土の上に砂をまぶしたような路面では、滑ります。ブレーキを使っても効かないし、横にも滑ります。
砂も大丈夫
タイヤが10㎝くらい砂に埋まっても、後輪が空転して進まないようなことはありませんでした。
聞いた話では、膝くらいの砂でも、後輪に荷重して、アクセル開けて、フロント浮かすようにしていけは走れるそうです。
スキルの限界
Parachilna Gorge Roadなどのダートなどのダートもあわせて640kmほどダートをはしりましたが、タイヤの性能は十分でした。
悲しいことに、タイヤの限界より、自分のダート対応スキルのほうが低いことがハッキリと自覚できました。
あちこちに砂の吹き溜まりもある荒れたダートを、タイヤが滑っても、砂に突っ込んでも、減速せずにスタンディングでバランスをとって、100km/h以上の速度で走り抜けていくライダー集団に追い越されて凹みました。
タイヤの選択
オフロード対オンロードの比率が50/50のデュアルスポーツタイヤ K60 SCOUTで走りました。
ダートは快適でしたが、舗装路でのグリップ感がもう少しあると、楽しみ方の幅が広がったと思っています。
天候や路面の状況を予見するのは難しいので、50/50で良かったと思っていますが、ドロドロの泥濘や、深くて細かい砂は無いと判っていれば、BATTLE WING BW-501のような70/30タイヤののほうが良かった気がします。
もっと、路面の状況が悪ければ、K60同様に50/50ですが、キャラメルたいやのようなMICHELINのANAKEE WILD を使いたくなっていたかもしれません。