アクセル閉じた後、アクセルと開けた時のドンツキ、特に低速時のドンツキ対策をまとめました
乗り方での対処
アクセルの遊びを取る
手でアクセルの遊びをとっておいてから、アクセルを開け始める
遊びを取るためにアクセルレバーを軽~くあけると、Fuel Cut中止され燃料供給が再開され、ドンツキが緩和するのだと思います。
リアブレーキを少し踏んだ状態でアクセルを開ける
なめらかに、じんわりと、アクセルを開ける
右手の親指を下に押し出す感じで第一関節あたりでアクセルをこするようにアクセルを開けるようにしてます。
ギアを1つ上げる
ギアを1つ、2つ上げてあげれば、加速力なくなって立ち上がりが遅くなりますが、どんつきは緩和します。
整備
アイドリング回転数を上げる
アクセル全閉にしても、アイドリング回転数に近いところまで回転が下がってくるとFuel Cutをやめてアイドリング用の燃料が供給されます。このため、アイドリング回転数を大きく上げると、アイドリング回転数以下ではアクセル全閉にしても燃料カットが起きませんので、FCEを取り付けたようなものです。
アイドリングが低すぎると、乗りにくい気がしますが、上げ過ぎるとパワーが落ち切らない分は、ブレーキやクラッチで落とすことになりますので危ない気もします。その危険に目をつぶれば、FCE:Fuel Cut Elminator を取り付けた時と同じように、ドンツキが回避できる有力な対処方法です。
アクセルワイヤのグリスアップ
アクセルワイヤーにグリスをつけて滑らかにして、微妙なアクセルコントロールをしやすくする手もあります。あんまり効果ないけれど気は心。
アクセルワイヤーを調性して遊びを小さくする
遊びが小さくいと、アクセルコントロールがしやすい気がします。
スロットルワイヤーが伸びすぎているとアイドリングが安定しなくなる気もします。縮めすぎると、ハンドル切るとアイドリングが上がってしまうようになるので要注意。
ドライブチェーンの張りを調整
弛みが大きすぎたら、修正するけど、チェーンが張りすぎだとチェーンが早く伸びちゃうし、ゆるいとチェーンとスプロケットがちゃんとかみ合わなかったりします。サービスマニュアルにある規定値どおりの遊びが良いと思われます。
- MT-09のドライブチェーンたわみ量規定値: 5.0–15.0 mm
- ZX-14Rのドライブチェーンたわみ量規定値:25.0–30.0 mm
- CB1100のドライブチェーンたわみ量規定値:25.0–35.0 mm
- CBR650Fのドライブチェーンたわみ量規定値:25.0–35.0 mm
車種によって規定値が異なります。
ハブダンパー交換
スプロケットを揺らしてみてカタカタするようなら、ハブダンパー劣化しているかも。バックラッシやトルクの揺動を吸収するクッションのはずのハブダンパーがへたってくると、低速でのドン付きがひどくなることもあります。
改造
- ECUの燃調マップを書き換える
- FCE (fuel cut eliminator )をつける
- インジェクションコントローラ/サブコントローラをつける
- ECM置換
これらの改造して燃料カットを無くすのは、根本から解決する究極の対処方法なので、ドン付きなくなるはずです。
ただし、YAMAHA YZ450F に付属品としてついてくる「Power Tuner」のような製品だと、ECUの「燃料噴射量マップ」と「進角特性(点火時期)マップ」の2つの三次元マップしか書き換えることができません。ドンツキの元となる、燃料カット後付着補正量を書き換えられる製品を選ぶのが良いかと思われます。
「燃料噴射量マップ」と「進角特性(点火時期)マップ」、「燃料カット後付着補正量」の他にも、
・加速時ガソリン増量の補正値の設定
・水温補正の設定
・アクセルオフ時の燃料カット回転数設定
・レブリミッター引き上げ
・速度制限解除
・アイドリング回転数変更
などなど、エンジンの特性を変える設定項目はいろいろあります。
なお、バイクについているセンサーは、車種によって多種多様ですので、燃調のロジックは車種ごとに異なります。例えば、吸気圧センサの他に大気圧センサが有るか無いか、排気のO2センサの有無、カムセンサが有無、などなど、違いが燃調ロジックが変わります。
自分自身は、副作用を含めて想定外の事象が起きた時に対処できる自信が無いので、ECUの改造やサブコンの付加をしたことありません。