
モンゴルの馬は、元気な走りたがり
手綱を引かずに馬まかせにしていると、駆け足で走りだします なみ足で歩くのは嫌いらしく、走るのをやまさせても、速歩でどんどん進みます。 疲れが少ない午前中は、特に元気です 15分以上は平気で駈歩で走り続けます 乗っている私が先に疲れて、歩かせていました ガイドさんが、駈足で走っている私の馬のお尻に、後ろからムチを入れたことがありました。 しばらく駈け続けていた後にもかかわらず、競馬馬の走り方、襲歩、で全力疾走始めました。 体力満々、タフです ナーダムに出る馬は、1時間ほど走り続けて38kmを走りきるそうです。移動速度
GPSトラッキングで速度を測ってみると、騎乗している時の最高速度は時速38kmでした。 休憩時間も含めて平均移動速度は時速5km/hから8km/hくらいでした。 長い昼休みを挟んで、毎日5時間くらい騎乗していました。馬の扱い
モンゴルでは、馬に名前を付けていませんでした 牛や羊などの家畜と同じ扱いです放し飼い
厩舎はなく、完全に放し飼いです
冬も放置
真冬はマイナス40度になるので、牛は小屋に入れないと死ぬそうなので冬に使う牛小屋はあるですが、馬は原野に放置しても死なないそうなので、馬小屋や厩舎はありません。 餌の世話もしません、馬は自分で雪を掘って草を食べているそうです野営地でも放置
原野でキャンプする時も、馬は放し飼いです。
だれが夜中に起きて連れ戻すかを、ポーカーで決めていることもありました。
それでも、朝になると、テントから歩いて5分以上かかる所まで馬が移動していることがあります。乗馬に使う馬

力による支配
馬を力づくで支配し、使役している感じでした。 馬の世話をして馬と心を通わせるという雰囲気はありません。 名前はつけないし、乗り手と馬のペアは固定せずに乗る馬を日々変えるし、餌やりはしないし、寝床や寝藁の準備世話もしないし、原野に放置し、水を用意するだけです。 暴れた馬には、お仕置きをしている姿も見ました。搾乳用の馬
馬からも乳搾りをして、ミルクをとって馬乳酒などを作っていました。 たくさいる仔馬のうち、5頭だけを、ゲルの近くにロープでつないでいました。母馬は、つないがれた仔馬のまわりから離れません。
肉用の馬
育った馬は、肉用に売られていくそうです。 訪れたゲルでは、食用として売られていたいた馬を買ってきて調教していました。 肉用の馬は、鞍をつけることなく成長するので、成長してから鞍をつけて人が乗ると、暴れてロデオのようです 調教されて大人しくなれば、乗馬用に使うそうですが、ダメなら肉用として売るそうです。馬の飲み水を確保するのがたいへん
毎日1、2回馬を水場に連れて行き水を飲ませていました 牛や羊は汚い水でも飲むそうですが、馬はきれいな水しか飲まないそうです。 そのため、利用可能な水場も限られます。 馬での旅は、水の目当てがあるルートに限られるとのこと。 雨水の溜まった水溜りに馬を連れて行った時は、水が汚かったため、馬はほとんど水を飲みませんでした。モンゴルでは年々降水量が減っており、水場が減っているそうです。
水が減った原因は、降水量の減少以外にもあり、
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- 森を切ったから (1992年に社会主義を放棄した後の10年くらいは経済が落ち込み、生活の為に森の木が乱伐されたそうです)
- ポンプで井戸水をくみ上げるから (地表の川や泉の水が無くなった所では、ガソリンエンジン・ポンプで井戸水をくみ上げています)
- 採掘 (銀や金の鉱山だという場所が何か所かありました。 川沿いを露天掘りで堀り、川の流れが寸断、 流れが消滅していました。 放牧している人たちとの諍いも多いそうです。)
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などが原因だと現地の人は言っていました。