指定教習所(公認教習所)には、二輪専門のコースを持つ二輪専門教習所がありあます。普通の指定自動車教習所と二輪専門教習所の違いを整理してみました。
指定教習所は、二輪用コースの広さによって、3種類に別れます。
二輪教習 だけ実施 |
四輪教習も 二輪教習も両方実施 |
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3500m²以上の二輪専門コースがある (四輪コースと二輪コースが完全分離) |
二輪専門教習所 | |
1000m²以上の二輪用コースが 四輪コースに併設されている (四輪と二輪が完全に分離されていない) |
- | 二輪コース併設教習所 |
二輪用コースが1000m²未満 (四輪と二輪が一緒に走る) |
総合教習所 |
四輪の教習を行っていても、3500m²以上の二輪車用のコースがあって、四輪コースと二輪コースが縁石や柵で分離さ れ、相互に乗り入れができない状態なら、二輪教習だけを行っている教習所と同じ二輪専門教習所の基準が適用されます。
二輪教習を行う時間は、四輪車を走行させずに二輪だけにすると、二輪専門コースとみなされます。
「指定自動車教習所の教習の標準」では、四輪が走るコースの広さは8,000m²以上と決められています。四輪の教習を実施していても3500m²以上の二輪専用コースを四輪コースとは独立してもっていれば、二輪専門教習所としての基準が適用されます。
なお、運転免許試験場での実技試験が免状にならない指定外自動車教習所などについては、設置基準や運営基準が定められていないので、ここでは言及していません。
二輪専門教習所は集団教習
二輪専用コースでの教習は、「できる限り集団教習を行う」ことになっています(指定自動車教習所の教習標準)。
「集団教習」をする場合、指導員と教習生の人数比率は、道路交通法で決まっています。二輪専用教習所だと、最大23人の集団教習が可能です。四輪と混在の総合教習所だと、集団教習は最大で10人までです。
教官と生徒の比率
二輪専門教習所は、1対4
教員1人あたり教習生約4人で最大23人の集団教習が可能です。
(独立した広い二輪輪専用コースで教習)
指導員数 | 1人 | 2人 | 3人 | 4人 | 5人 |
教習生数 | 3人 | 7人 | 12人 | 16人 | 23人 |
二輪コース併設教習所は、1対3
教員1人あたり教習生3人で、最大10人の集団教習が可能です。
(四輪コースと広めの二輪コースで教習)
指導員数 | 1人 | 2人 | 3人 | 4人 | 5人 |
教習生数 | 3人 | 6人 | 9人 | 12人 | 15人 |
総合教習所は、1対2
教員1人あたり教習生2人で、最大10人の集団教習が可能です。
(四輪コースで教習。二輪コースはあっても狭い)
指導員数 | 1人 | 2人 | 3人 | 4人 | 5人 |
教習生数 | 2人 | 4人 | 6人 | 8人 | 10人 |
二輪専門教習所のコース




セパルライディングスクール 橋本




(上の部分が二輪専用コース)

(右の部分が二輪専用コース)

(二輪専用コース)
左下は四輪コースの一部、右は4輪初心者コースの一部
二輪専門の教習所は、どんなコースなのか、Google マップで見てみました。縮尺は全部同じ縮尺です。
二輪専用コースの基準は3500m²以上ですから、60mX60m広さがあれば基準を満たします。小さく見える大分自動二輪学校でも、80m X 60 m で4800m²程度の広さがありそうですので、基準を十分に満たします。
数は少ない
二輪専門教習所は、全国に10箇所くらいしか無いようです。
わかる範囲で、10校の二輪専門教習所の航空写真を掲載しました。
- ヤマハテクニカルセンター
- 大分自動二輪車学校
- 伏見デルタ
- セパルライディングスクール 橋本
- 阪神ライディングスクール
- タカラテクニカルスクール
- レインボーモータースクール和光
- コヤマドライビングスクール綱島校
- 中部日本自動車学校
- 洛東自動車教習所
の航空写真をのせました。
1から6までの6校は、二輪免許の講習だけを行っている指定教習所です。、
7から10までの4校は、四輪教習も行いますが、四輪コースとは独立した二輪専用コースを持つ二輪専門教習所としても運営される指定教習です。四輪の教習もやっている二輪専門教習所の航空写真を見ると、二輪専用コースが独立していることがわかります。
四輪コースと2輪コース間を行き来できないように区切られています。
閉校したところも何校かあります。「カワサキライディングスクール」、「レインボーライディングスクール浜松」(ホンダ系)、「鈴鹿サーキットモーターサイクルスクール」(ホンダ系)などのバイクメーカー系の二輪専門学校も閉校しています。
二輪専門教習所とはいっても、全種類の二輪免許の教習を行っていない場合もあります。例えば、大分二輪車学校で取得できる免許は、中型二輪と小型二輪だけで、大型は実技指導をやっているだけです。
四輪が走ってないない道を走るのが好きです。空いている道が好きです。教習所は、すり抜けや追い越しは多分できないので、一般道以上に四輪が邪魔に思える気がします。四輪の居ないコースがあるのは魅力です。
二輪コース併設教習所の併設コースの基準
3500m²以上の二輪専用コースが無くても、二輪専用のコースを四輪コースに併設する自動車教習所はあります。二輪車併設教習所として認定されるためには、二輪専用のコース(併 設コース)の敷地面積が、おおむね1,000m²以上で、以下のコースがあることが条件となっています。
- 屈折コース
- 曲線コース
- 直線狭路コース
- 連続進路転 換コース
- 波状路コース