リッター40.8㎞走るプリウスが発売されました。ガソリンの最大熱効率は40%(現行プリウスの38.5%)だそうです。バイクの場合、ガソリン燃焼効率は良くて30%台前半。
何をやって燃焼効率を上げたか
- スロットルを閉じないことで、吸気時の空気抵抗を減らす。
- 開けたままのスロットから入りすぎた空気は、圧縮工程の途中まで吸気バルブを開けたままにすることで、排出する。
- 吸気バルブの開閉を、シリンダーの上下の動きとは独立して任意のタイミングで行えるように、吸気バルブのカムによる開閉をやめて、電気で開閉する電動吸気バルブにした。
- 大きく加速する時は、圧縮工程の途中まで吸気バルブを開けたままにせずに、圧縮の最初から吸気バルブを閉じてしっかり圧縮する。
- 排気ガスの一部を、吸気側に戻し、吸気時の空気抵抗を減らす
- スロットルを閉めて、吸入する空気(=酸素)を減らすと、空気を吸い込む抵抗(ポンピングロス)が大きくなる。
しかし、排ガスは、酸素が減っているので、吸気ポートから吸入してやっても、吸入される酸素量はあまり増えない。
酸素量を増やしすぎずに大量の気体を吸入できるので、空気を吸い込む抵抗(ポンピングロス)が減り燃費向上する。 - 空燃比というか酸素燃料費が滅茶苦茶にならないように、排気ガスの残留酸素量をチェックして、インジェクターのガソリン噴射量を正確にコントロールする
- 高温の排ガスを吸気すると異常燃焼でノッキングを起こすので、排ガスを冷却してから吸気ポートに戻す
- 排ガスを混入すると酸素濃度が低くなるので、燃焼速度が遅くなり、火炎温度の上昇を抑えられる。高温でのNOxの生成を減らして排気をきれいにする効果もある。
- スロットルを閉めて、吸入する空気(=酸素)を減らすと、空気を吸い込む抵抗(ポンピングロス)が大きくなる。
- 吸気ポートの位置と形状を変更して燃料と空気を良く混ぜる
- シリンダーの縦方向に吸い込まれる吸気の流れに対して、横方向の流れを大きくなるように吸気ポートを設計して、空気と燃料をより撹拌する
二輪の燃費
バイクの場合、ガソリン燃焼効率は30%台前半だそうです。
排気ガスの一部を吸気側に戻すEGRは、四輪では一般的になっていますが、二輪では見たことが無いですが、ホンダが小型二輪用EGRを研究しているので、いずれ登場するかもしれません。
いまのところカムとシャフトでバルブを動かす方式が主流のようです。電動式吸気バルブは、四輪でもメジャーではありません。
二輪で採用された例は無いよう思います。
ディーゼルエンジンは、
ディーゼルは、高圧縮比、高膨張比なので普通のディーゼルエンジンでも燃焼効率45%程度あります。ランクルなどに搭載される2.8リッター直噴ターボディーゼルエンジン「1GD-FTV」の燃焼効率は、最大44%です。
Honda エコ マイレッジ チャレンジ 2015では、1リッターで2,614.544km走った車が優勝しました。まだまだ燃費が向上する余地がありそうです。