大型二輪免許の取り方の、現状と状況を整理してみました。
大型を取る方法
選択肢は大きく分けて3種類
- 運転免許試験場でダイレクト受験「試験場一発」
- 教習所で練習してから運転免許試験場で受験
- 指定教習所に通って取る(試験場での技能試験は免除)
教習所には4種類あります。
試験場での技能試験 取得時講習 指定教習所 (公認校) 免除 免除 特定届出教習所 必須 免除 届出教習所 必須 必須 必須 必須 指定教習所と特定届出教習所には、公安委員会の基準を満たす必要がありますが、一般的に公認教習所と呼ばれるのは、指定教習所です。
指定教習所と特定届出教習所以外には、基準がありません。
指定自動車教習所は、基準を満たしているかどうかを公安委員会が審査しています。審査基準は、道路交通法の規定、内閣府令で定める基準、警察庁の基準、都道府県警の定める事務処理要領にもとづいて、各都道府県の公安委員会が定めます。
- 人的基準:資格のある指導員、検定員が配置されている
- 物理的基準:建物等を含まないコース面積が8,000m²(二輪専門教習所は3,500m²)以上
- 運営基準:定められた教習課程表、教習方法、教習時間の教習を行う
試験場でダイレクト受験「試験場一発」
教習所行かずに、運転免許試験場で技能試験に合格すれば、一番安く免許を取ることができます。
一発で合格すると、6550円(試験車両使用料+受験料+交付料の合計)で済みます。全国共通料金です。
試験場での技能試験の合格率は20%くらいで、平均5,6回受験して合格しているようです。
ただし、試験場での技能試験合格者数は、全く教習所行かず受験する人と、教習所で練習してから運転免許試験場で技能受験する人も含めた合計です。
全く教習所に行かないで飛び込み受験する人の場合は、合格率は20%にならないと思われます。
5回不合格で、6回目で合格すると、合計21,500円。
一回受験すると、不合格でも、試験車使用料1,550+受験料2,850円の合計3,400円がかかります。
お手頃価格ですが、道路交通法を守ってバイクを乗りこなすだけでは合格しないようです。しかし、試験のお作法を覚えて、お作法どおりに走れば1発合格とかもあるようです。
採点基準は、指定自動車教習所の卒業検定試験の採点基準と同じです。厳しく採点するか、情け深い採点かの差はあるようです。厳しい採点に対応するためには、お作法も大切なようです。
お作法
お作法はいろいろあるようです。
- ブレーキ残したままコーナー走ると減点
(減速しきってからトロトロ回る) - コーナー立ち上がりで加速もNG
(直線に入ってハンドル前向いてから加速) - レバーの指は4本(2本がけ減点)
- レバーに指かけっぱなしはNG(握る時だけ指かける)
- ステップは土踏まずで踏む(母指球あたりで踏んでいるのはNG)
- 左端から1mくらいを走る(真ん中に寄ったらNG)
- 右折時にセンターライン寄せする時は、50cm以内に寄せる
- 降車時には、バイクを縁石から30cm以内に停める
とかの各種行儀作法を守らないと合格しないらしい。
手順も細かく決まっているようです。走り出すまでの手順は、大体こんな感じらしい。
- バイクの左側に立つ
- 後方と周囲の安全確認をする
- ハンドルを持ち右手は前ブレーキ握る
- サイドスタンド払う
- 後方と周囲の安全確認をする
- バイクに乗る
- 乗ったらリアブレーキを踏んだままキープ
(両足着くと減点) - 前ブレーキから手を離す
- 右手でバックミラーを調整する(調整済みでも触る)
- クラッチを握る
- 右手でキーをONにする(ここでエンジン始動しない)
- メータを見てギアがニュートラルなことを確認する
(指差し確認とかしたほうが良いらしい) - エンジンを始動する
- 前ブレーキ握る
- 後方と周囲の安全確認してから右足を地面につける
- ギアをローに入れる
- 右足を上げる、左足を下げる
- 後方と周囲の安全確認する
- ウインカーをつける
- 発信したら、さっさと2ndに入れる
- 走行ラインに載ったらウインカー消す
順番間違わずに、手順通りに走り出すって、自分には難しそう。公道で無茶な走りをしているわけではありません(無事故無違反でゴールド免許です)が、ブレーキは指2本がけ、乗ってからサイドを払う、ブレーキかけながら旋回するし、立ち上がりでは車体が寝てるうちに加速始めちゃうといった、自己流の走りをしている自分にとっては、ハードルが高すぎます。
教習所で練習して運転免許試験場で受験
お作法と手順は、公安委員会が公開していたりはしないので、教習所で教えてもらったり、指導してもらってから試験場での技能試験を受験する方も多いようです。
教習所に行かずに飛び込み受験をする人も含めて、試験場での技能試験合格者数は年間約2千人で、大型二輪免許取得者の2%から3%程度です。
2011年度 | 2012年度 | 2013年度 | |
大型二輪技能試験 | 2,024人 | 2,183人 | 1,999人 |
普通二輪技能試験 | 1,273人 | 1,246人 | 1,102人 |
大型二輪免許保有者数 | 649人 | 756人 | 650人 |
運転免許試験場で技能試験を受験するための練習ですから、技能試験が免除になる指定自動車教習所に行く必要はありません。
指定教習所以外の教習所は、指定教習所より料金が割安です。
届出教習所と指定外教習所の料金
講習や設備の基準がないため、料金プランは、教習所によってバラバラです。講習1回1時間あたり数千円で1回毎に支払いの教習所とか、
8時間分の回数券で4万円で売っている教習所とか、決まったカリキュラムで7万円とか料金プランは様々です。
運転免許試験場での技能試験に合格するためには、どの程度の練習が必要か自分で決めて、選ぶ感じです。多くの場合、指定教習所に行くより、何万円か安く取れるみたいです。
指定教習所に通って運転とる
免許試験場での技能試験が免除される指定教習所は、9万円から10万円くらいかかります(普通二輪免許持ちが大型二輪を取る場合の、キャンペーン等適用した実勢料金)。
最短で、技能講習12時間で免許もらえます。予約が取れれば、1日2時間(連続しなければ3時間)受講できるので、もし予約が取れれば1週間で取ることも可能です。
年間約8万人が、指定教習所で大型免許をとっています。
2011年度 | 2012年度 | 2013年度 | |
指定教習所での 大型二輪免許取得者数 |
75,098人 | 77,053人 | 81,123人 |
大型二輪免許を指定教習所で 取得した人の割合 |
97.3% | 97.2% | 97.6% |
大型二輪免許保有者数 | 11,197,903 | 10,938,930 | 10,703,691 |